PROJECT
STORY

UIUX改善プロジェクト

旗艦店の顧客体験に進化を。データ×インサイトで創るUIUX。 旗艦店の顧客体験に進化を。データ×インサイトで創るUIUX。

※ 所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです

Over View

LOWYAの“旗艦店”と呼ばれる公式ECサイトは、家具のECとして発展してきたVEGAにとっては20年間にわたって改善を続けてきたVEGAの努力の集積とも言えるサイトである。そのため、今このままで使いづらいということはないものの、巨大なECサイトの中で増改築が繰り返されているがゆえに、各機能や改善策の優先度がつきづらくなってきており、ECとしてのあるべき姿を見直す時期がきていた。このUIUX改善プロジェクトに白羽の矢が立ったのが、入社3年目のエンジニアの西元と、入社4年目のマーケターの久留島だった。LOWYAという巨大サイトのあるべき姿を捉え直し、お客様に更によい顧客体験を生み出すために、2人の描いたビジョンは何だったのか?プロジェクトの核に迫った。

Member

  • エンジニア
    西元 翔
    2022年新卒入社
  • 店舗運営
    久留島 武朗
    2021年新卒入社

Story 01

西元

僕はLOWYAのシステムグループというところに所属していて、実際の業務のメインはビジネスサイドの方からの改善要望を実現することです。なので、1つ1つの要件を検討して、エンジニア側で実現して…というのが日々の仕事でした。ただ、僕らエンジニアのところに集まってくる改善要望は本当に様々で「この機能とこの機能、どっちが大事なの?」「顧客を中心に考えると改善の方向性が矛盾するのでは?」と思う瞬間が何度もあった。旗艦店は巨大サイトなので、当然と言えば当然ですが、僕はそれに違和感を覚えていました。その違和感を執行役員にふと伝えたところ、このプロジェクトに挑戦する機会を与えてくれました。

久留島

僕は入社以来、ユーザーを動かすための施策のディレクションをしている側でした。オウンドメディアの記事制作やWEB広告の改善など常に変わっていくユーザーのニーズに対してマーケティング施策を打ち込んでいく側。西元含むシステムチームにどちらかというと、依頼を出すことのほうが多い。なので、この話をもらったときにはじめて「確かに」と思ったことのほうが多かったですね。全体で見通して「こうあるべき」ではなくて、1つ1つの課題に対しての要望になっているのかもしれないな、と。

西元

決してマーケターが悪いとか、ビジネスサイドが考えてないとか、そんなことは本当に思ってないです。でも、要望を並べてみたら、意外と方向性の違う要望とかがある。そのあたりにフラットに気づいたのは、ある意味エンジニアという立場だからこそ、なんだと思います。逆に言えば、この巨大サイトはまだまだ改善の余地がある。そこにワクワクしましたね。ただ、入社3年目でいきなりやらせてもらえるとは思っていなくて、ちょっとびっくりしましたが(笑)

久留島

それは僕もそう(笑)僕らの部長に呼ばれて「君たちに任せることにするからプロジェクトよろしく」と言われたけど、僕たち、UIUXのプロじゃないし、いいの!?みたいな気持ちはありました。でも、普段の業務とは違う新たな挑戦にワクワクしていたのも事実です。

Story 02

西元

まず最初は、UIUXに関する本を2人で片っ端から読みました。あとは、VEGAの研修として提供されているグロービスの、クリティカル・シンキングの考え方、定量分析など基礎的なスキルを再度学んだりもしましたね。それから、インターネット上のUIUX改善に関する記事も徹底的に学習しました。他社の巨大サイトの事例も読みながら、具体的な部分も学んでいきました。エンジニアって新しい技術が次々生まれたら、常に勉強とインプットなので、このあたりは僕はそんなに嫌ではなかったです。それで、だんだんとUIUXを考えるときの基礎が頭の中に叩き込まれていきました。

久留島

そこから、徐々にLOWYAといろいろなECサイトの比較分析を始めるようになりましたね。例えば、改めて見るとLOWYAの商品ページって、めちゃくちゃ当時は長かったんです。情報量が多く、ランディングページ的な構成。モール(※楽天やAmazonなどの総合ショッピングサイト)から始まったLOWYAらしいといえば、LOWYAらしいUIなのですが、他社のECを分析していくと、もっと商品ページはシンプルで。商品ごとが比較できるようになっていたり、類似商品がレコメンドされていたり。より回遊率を意識した設計になっていました。ユーザー像の捉え直しが必要だ、と感じた瞬間でしたね。商品ごとに売り出し方を最適化するのではなく、ユーザー目線で最適化する。この気づきは大きかったんじゃないかと思います。

西元

こうして見えてきた仮説を、僕はひたすらサイトのデータから分析し続けていました。UIUX改善が空中戦で会話されないように、実際のユーザーのページ滞在時間、コンバージョン、回遊率など様々なデータから分析して。そういうファクトを久留島にシェアして、ビジネス側としての解釈をより一層深めてもらうような形でプロジェクトを進めていました。

久留島

西元が出してくれたデータを、マーケターとして解釈して。でもデータが出ていたからこその意外な気づきもあったりして。僕も常々顧客の反応はみているつもりでしたが、やっぱりUIUXという目線に立ってみてみると改めての顧客のインサイトにもっとマクロの視点で気づくことが多かったです。ユーザーはストレスなく買い物がしたい。他のECサイトも含めて比較して、最終的にLOWYAに戻る。この動き方を実現できるサイトになっているのか?が僕らUIUXプロジェクトの大きなテーマでした。

Story 03

西元

こうして続けてきたUIUX改善プロジェクトは、主に久留島と2名で進めていたのですが、適宜社内メンバーも巻き込んでいきました。LOWYAの核ですから当然と言えば当然なんですが、意外とこれは大変でしたね(笑)でも、僕らの仮説をぶつけて聞いてみて、関わる方だから気づく現在のUIの意図とか、考え方にも気づけましたし、逆に社内メンバーからも「こういう視点があったか」と言われることも多かったですね。

久留島

前提として、誰一人としてLOWYAを使いづらくしようなんてVEGAのメンバーは考えていないのですが、それぞれの役割で旗艦店に関わっているからこそ、ユーザー体験としてのつながりが線で見えづらくなっていた。ユーザーは役割なんて関係なく、ECサイト内を縦横無尽に動きますからね。

西元

そういう形で僕らの方でデータというファクトと、ビジネスサイドとすり合わせた仮説や、顧客のインサイトをまとめ、まず着手するポイントとして「商品ページ」の改善案を策定しました。そして、それを最終的に経営ボードに起案。ECサイトの中でも核となる商品ページの改善になるので、正直なところ大胆な挑戦ではあったと思います。

久留島

社長の浮城にも覚悟を問われているような感覚でしたね(笑)。でも、データという事実があり、僕達が議論を重ねてきた顧客のインサイトがあり、その前提での商品ページの改善ですから、自信はありました。そして結果、商品ページの改善に着手がスタートしています。ただ、1回変えて終わり。起案ができたらから終わり。というプロジェクトではなく、UIUXの改善の大きな1歩を踏み出したという段階だと思います。僕達のプロジェクトは、あくまでもユーザーのみなさんに最高の購買体験を届けること。その体験にいきつくまで、このプロジェクトは続いていくのだと思います。

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